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◆母から見た母(自分)
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娘から見た母さん

「アーミッシュとママ」

アーミッシュ学校銃撃事件から私達が学ぶことは多い。彼らの考えや行動は犠牲となった彼女達の死が無駄になっていないことを物語っている。この事件から地球上の多くの人たちがアーミッシュについて知ることになり、彼らの平和を維持する具体的な行動を知ることにもなった。
犠牲となった少女達の中でも一番の年長者であった13歳のアーミッシュの少女は「私を撃って、だから他の子達は解放して。」と犯人に訴えている。犯人の家族にこの地に留まるようアーミッシュの人たち言う。犯人の葬儀にも出席したアーミッシュらは容疑者の遺族に心からの許しを表明し、弔意を表したという。ニュースの中から私が拾ってきた彼らの心と考え方は、現代社会の中で忘れ去られた大切な心を私達に思い起こさせてくれる。平和を維持させるためには攻撃的であってはならない。あくせくと心落ち着くところを知らない、経済が原動力となって動く地球。これでもか、これでもかと、経済を動かすために科学が文明が進歩する。戦争も起こる。高等教育はこの経済を動かすための優秀な人員を生産するところと化し、経済に邪魔になるような心は忘れ去らせようとする。大学の中でも就職するのに有利な大学、学者を育てるのに有利な大学、ことに英国のオックスブリッジは後者にあたり、社会に出て実践力になる授業内容ではないらしい。言わずと大学が何を求めているかが分かるような気がする。
今、世界経済は大きく流れを変えようとしている。人為的意図がが無ければ、人が作った経済は動かないはず。長い歴史の中でも世界が変わる時、必ず戦争が起きている。人為的に故意に起こされる戦争なのか?誰のために何のために起こされる戦争なのか?人間が人間を殺す戦争。地球の舵とりは間違った方向に進んではいないだろうか?
先進国が行進国に経済の肩入れをし、どうにかこうにか世界経済の活性が維持できている。地球上の全てが先進国となってしまった時、地球の原動力、経済はどんなかたちで維持しようとするのだろうか?

ママの生活の中にはアーミッシュの方々と類する点が多くある。
ママは洗濯機、食器洗い機、暖房などの文明の利器を極力使わない・・・・もったいないし、節約するためにはそうなってしまう。使わなくても生活できてしまう。多くは使わないくせに今私達が住んでいるこの家には最新の文明の利器が沢山ある。娘が旅に出て家を留守にしている時は冷蔵庫も電源が抜かれる。母は冷たい飲み物が好きでは無いので、電源が入っていても冷蔵庫は必要ない。
ママの洗髪、入浴の頻度はアーミッシュ並み・・・人間の自然のサイクルをゲットできれば、毎日の入浴や洗髪は現実的に必要なくなる。けして汚くなどない。母から言わせれば、毎日シャンプーを使うことは化学物質で地肌にダメージを強要しているにしか過ぎない。シャンプー、リンスをメーカーのコマーシャルにのって使いすぎるのはナンセンス。入浴すると「きょうは贅沢させてもらいました。」と言う母。
ママは(私もですが)髪の毛を約6年間切っていない。超ロングヘアーの親子です。もうすぐ膝辺りまでの長さになります。これは毛質にもよると思いますが、我々の髪の毛は短いよりも長い方が手間がかからない。6年間の二人分の美容室代金を考えると大金が節約できたことにもなります。髪の毛に手間をかける暇が無かった、長いからといって困ることも無かった。節約になる。英国に暮らしているせいか、黒髪のロングヘアーは周りからの反響がとても良い。
ママはTVを殆ど見ない。結局娘も見ない。それでも何も問題はない。問題があるどころか、よいことの方が多い。TVがあったなら、会話、勉強、読書、etcこれらの大切な時間が奪われることになり、TVコマーシャルからは邪心を誘う購買力に加担することにもなるだろう。
ママの洋服は変わり映えしない同じものが多い・・・ロングスカートが好きでアクセサリーは持っていても何も付けようとしない。挙句の果てには私のダイヤは娘!なんて言い出す始末。
ママは化粧をしない。化粧すければ落とさなければならない。化粧したからと言って何か得することがあるだろうか?化粧品会社のために肌にダメージを与えているだけだ。
罪を犯してしまった人のことを100%悪い人と見ていない。ここの気持ちを上手く説明するのは非常に難しいですが、罪は周りや社会が生み出すことが多い、その人だけが悪いわけではない場合が多いと言いたいのだろう。
ママは税金を支払っているけれど、日本からも英国からも社会福祉的なものはなにももらっていない。
ママは私の学力とも経済的なこととも別なところで大学に行かせるべきかどうなのかと真剣に悩み、私と話し合う。
ママはお金のために大学と職業を選ぶと言った学生と討論した。他人の子供を自分の子と同じように扱う。違う見方があると言うことを教えたかったようだが、家庭での教育が違えばママの心は伝わらないこともあるよ!自分に有利な方法論だけが優先され、自分自身の意義が見つけられていない。有利な方法だけをかき集めようとしている。気づかせてあげることが出来ない自分に大いに落胆する。
ママは私に乗馬を習わせてくれたけど、アーミッシュが使うバギーの馬達を連想してじゃないよね。ママがアーミッシュを知ったのはつい最近のこと。娘が乗馬を本格的に習い始めたのは3年から4年前のことであり、乗馬をはじめてやったのは7年前だったね。言葉を持たない馬の気持ちが分かるようになれって言って始めたんだよね。
ママが購入するベットカバーなどリネン類はアイロンを必要とする100%コットンが多い、彼らが使用している布も自然素材100%だと思うけれど、、、アイロンの代用として何を使っているんだろう???
上記は表面的に似ている部分を娘との会話の中で拾い出したものであり、その事柄に対しての奥深い解釈はアーミッシュと我々では違う部分もあるだろうと思う。この現代文明社会においてアーミッシュのような考えと実際の生活を実行してゆくことは難しい。難しいからこそ、彼らはコミュニティーを作り集団で暮らしている。単独でこの飄々とした社会の中でアーミッシュの心と生活を実行したママは凄いと思っている。と娘は言うが学校と言う外部とのつながりがある娘は母ほどのシンプルライフではない。まあ、実践しているのは母である私が主であり、母の節約からの余力は子供に回したいと思う母心がそうさせているのである。ただ、このシンプルライフの現状は私の思考に即したものでもある。簡単に説明してしまえば、ママの外の顔は資本主義の中で娘を育てるために逞しく見えるかもしれない。しかし、家庭の中ではアーミッシュに近い多くのものを持っているシンプルライフの母です。違っていたところと言えば、食材を購入するお金が多く無くて、今のところ料理をしない母さんってところでしょうか。畑が近くにあったならきっと私の結婚式のためにセロリを栽培する母さんになっていたと思う?(アーミッシュは娘の結婚が決まると結婚式で多くの料理に使われるセロリを畑に栽培するようです。)田畑を持たなくとも生きてゆける資本主義社会の食卓は品疎なものが多い。経済的余裕が無ければ、栄養をどこで確保しようかと真剣に悩むことにもなる。我が家は美味しいものよりも栄養確保を先に考えなくてはならない家庭です。
私達の日常は資本主義経済を活性化するために都合よく形作られています。経済活性化のために多くの無駄を強いられていることにもなるのです。良いことも良くないことも考える暇なく、押し付けられたものを取り入れている生活が先進国で行われている生活と言っても過言ではないと思います。アーミッシュの人たちは平和を維持するためにはどうしたらよいのかを常に念頭に物事を考える。そこから受け入れるべきこと拒否すべきことを入り分けている。入り分けた結果が今のアーミッシュの人たちの暮らしぶりになっていると思う。アーミッシュの人たちはアーミッシュ以外の人のことをイングリッシュと呼ぶらしい。300年前にアーミッシュの道を選んだ人々、イングリッシュとして経済活性のために生きる道を選んだ人々。そろそろ、結果が出てきているのではないでしょうか?心休まることの少ない我々にとってアーミッシュの生活は憧れになってきている。
数年前まで私には浮浪者の知人が居ました。アーミッシュの社会の中には浮浪者が居ないそうですが、社会システムとして理想的なものがあるからだと思います。科学の進歩を経済活性のために利用した我々は自分達が作り出したものに恐怖を持つことにもなった。そして、個人主義は荒々しく、物の豊かさばかりで、心は逆に豊かさを持ちにくくなってしまいました。
こうしてアーミッシュのことを書いている私は机の上の空論でしかない。本当の平和、心の平和、心のあり方を求めて現実に接してみたい。なぜならば、私が暮らす社会の中で平和を維持できる生活が見つかっていないから、、、、、、。科学の進歩、文明の進歩の表と裏となる良いところ悪いところ、私達は心を忘れ去りその両方を享受してしまった。アーミッシュは表も裏も良い方法が見つかったものだけを取り入れているように思う。