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◆親子で見た母娘
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◆母から見た母(自分)
腑抜け母さん
     

 

母から見た娘

「楽しい勉強」

母:どうして勉強するのー
即座に
娘:楽しいから!
母:ふーーん
母は最近少々面白くない。現地視察のお勉強に泊まりで出かけてしまうし、学校から帰っても勉強ばっかりしている娘。シックスフォームになって宿題の量も中途半端じゃないから現実問題として仕方が無いことは分かる。分かっちゃいるけど、面白くない。昨年までは仕事している母を無理やりにでも自分の方に向かせ、話をしたがる娘だった。勉強が楽しいというのは母の教育方針とも一致するが、しかし、日常生活も自活を宣言し手間がかからなくなり、家に居ても勉強ばーっかり。母の心の中ではつまんないがくすぶり始めている。
いつものように仕事のMailを娘に英訳してもらっていた。私の日本語が間違っていることに気が付いたらしい娘。母は悪びれず、HPも書きっぱなしで、数年前のものも読見返すたびに修正が必要なことを話した。文章は書いたら読み返すべきだとお小言を娘から聞かされる。この話の内容がきっかけとなりテストのことを話し始めた。
娘:歴史のテスト返す前に先生が言うんだよ。・・・そのテストが文章回答で母と違い書き終えてから見直しをしたといいたいのだろう!と母はそう思いながら聞いていた。
  「今回はみんなに頑張ってもらいたいから厳しく採点しました。だから100点はあげません。」
  そして、テストを手に持ち各人に返そうとしたところで
  「少ないですが100点の人も居ます。」・・・先生は矛盾したことを生徒の前で話したな!先生失敗してない?と即座に母は感じた。
娘のテストペーパーは100点だったそうで
この話を聞きながら母は別のことを考えており上記の内容を認識し、返事をするのがやや遅くなった
母:100点!(怪訝そうな声)
返事が遅かった母に娘は期待した。。。喜んでくれるとでも思ったのだろうか?それとも、母と違い自分には文章間違いが無いと言いたかったのだろうか?
娘:びっくりした?、、、
母:びっくりした。。。
  お前の他にも100点の子が居たら一緒に先生のところに文句言いに行って来なさい。
娘:どうしてぇー
母:先生はテスト返す前に何て言ったの!
  100点あげた人には頑張らなくていいよって見捨てられたみたいなもんじゃない!
かなり真剣に母は力む。
娘は母にあきれる。
確かに先生がおっしゃっるように子供達の心の調整の意味からも厳しい採点をしたり、柔らかな採点をしたりがあると思う。そういう配慮が常にある英国の学校です。だから、100点をいただいたからといって喜んでなど居られません。喜んではいけないのです。娘はこの学年が始まり授業が何度かあってから、歴史の中でコース変更をしています。授業に出ていないところは友達のノートを見せてもらいキャッチアップしました。だから先生はスタートが遅れた娘に心の余裕を持たせ、授業がより楽しくなるよう100点を出したのだと母は想像します。テストの点数は子供の心と照らし合わせて多少なりとも調整しているだろうなと思う訳です。この配慮は本当にありがたい。100点を取ることが素晴らしいことではなく、子供の心の作用を考えての100点なんです。このような分析は出来るものの、ただ、母はつまんないの心境から面白くない。100点取るためにママと遊んでくれなくなっちゃたじゃないとプンプン気分です。
母:どーして勉強するのー?
娘:細胞の、、、、で、、、をどうとかこうとかで楽しいよ。
母:そんなこと知ってて何か得になることでもあるの?学者になるわけでもないのに。
娘:知ってれば、ただエクササイズするんじゃなくて、、、どうとかこうとかで、、、子供にだって、、、どうとかこうとか、、、
母:子育てに便利だから?勉強してるの?将来に役に立つの?お母さんになるための勉強なの?
娘:良いお母さんになるためにも知ってた方がいいよ。Asのテストもあるしね。
母:最低ー、テストのために勉強するの?
英国は13歳から選択科目があり、シックスフォーム(高校)では3科目か4科目に絞られる。日本やアメリカと違って早いうちから専門科目の勉強が始まる。選択しなかった科目は日本やアメリカより勿論レベル的に下がるが選択科目は早いうちからの専門のお勉強になりレベル的には日本やアメリカの類ではない。広く浅くのお勉強は日本やアメリカ、狭く深くが英国の勉強方法になる。より自分が得意な科目を伸ばそうとする勉強方法です。高度な専門科目になるため、好きでなくちゃ、楽しくなくちゃ、やってられないよと言うところもあるかもしれません。義務教育が終了した年齢から自分が学問をすることが人生の目的でもなく、合わないと思えば、そのほかの自分に合う人生を選ぶこともこの国では選択の一つです。だから、日本ほど大学進学率は多くありません。
親である私自身が今でもって疑問に思っている「どうして勉強するの?」は娘自身もまだ的確な回答が出来ない様子です。親も分かっていない内容ですから致し方ない。ただ、いつかは親が分かっていないこともわかって欲しいと思っている。今私が答えられるのは資本主義社会では高学歴が優遇され、良しとされているから現実に即した方法として勉強をする。そして、学歴を積もうとする。といういじけた回答になってしまう。
私自身、娘のように勉強が楽しいと感じたことは人生の中に無いけれど、娘が楽しいと言うことは学校生活が充実していることであり、充実の中からはいずれ確たる目的も見つけることが出来るだろうと思っている。人生の目的にとって勉強を積む必要があるのか、積まなくても進める道なのか?そこも含めて考えて欲しい。学業を積むことばかりが生きる方法では無い筈だ。そんな資本主義社会であってはならない。
我が家では「どうして勉強するのー?」とぐずたれる母が居て、ぐずな母さんを慰めながら母さんの問いに答えるべく考える娘が居る。